「愛の経営&働き方セミナー」2014.10.25 開催レポート

愛とは何か、幸せに働くとは何かを
参加者全員で共に探求する濃いイベントに!

●一人一人を想う気持ちがスタッフの力を引き出す。感動のドキュメント上映


0001_xlarge.jpg 爽やかな秋晴れが広がる、10月25日に第二回「愛の経営&働き方セミナー」が行われました。
 今回は、高級ホテルも併設されている、京橋トラストタワーのシックな会議室で開催。大画面スクリーンでの映画上映と豪華ゲストの登壇に、会場内は期待感でいっぱいに満ち溢れていました。

 まず、前半の第一部は、第一回のイベントでも感動の涙を呼んだ映画『日本一幸せな従業員をつくる!』の上映会から。

 この映画は4期連続赤字だったホテルアソシア名古屋ターミナルホテルを見事黒字に変換し、再建に導いたゼネラルマネージャー柴田秋雄氏による実話に基づくドキュメンタリー。働く人なら、誰もが一度は、いや何度も観てほしい、オススメの映画です。

 映画が始まると、参加者の皆さんは真剣な表情で画面を見つめ、登場するスタッフの変化や柴田氏の言葉一つ一つに引き込まれているようでした。


「お前たち、ではなく、お前なんだ!」。一人一人を認め、受け入れ、その存在を大切に愛しむ。柴田氏の愛溢れる言動や取り組みによって、スタッフが自ら考え、動き、潜在的なチカラを発揮していく。そして、お互いを思いやり、信頼し、家族のような深い絆がつむがれていく。

 スタッフ同士の温かな関係性とホスピタリティは、宿泊するお客様や取引先にも伝わり、多くのアソシアファンが生まれていきます。

 クライマックスには思いも寄らぬ出来事が待ち受けていましたが、柴田氏はじめ、スタッフ一同、心を合わせて大感動の結末に終わります。
 参加者の皆さんも目に涙を浮かべながら、最後のエンドロールまで見つめているのが印象的でした。

※全国各地で大好評の『日本一幸せな従業員をつくる!』の上映日程はこちらをご覧ください。
※また、柴田氏の人物像に迫ったストーリーは、こちらのインタビューでもご覧いただけます。

●社員というより家族。その深い想いが一人一人の心に灯をつける


0015_xlarge.jpg 映画上映の後は、参加者の皆さんでグループをつくり、ディスカッションタイム! 先ほどの映画を振り返りながら、ご自身の職場との違いや共通点、またホテルの事例の中で取り入れたいことなどを、話し合っていただきました。

 続いて、「愛とは何か?」「幸せとはどういうものか?」について、グループで結論をまとめ、のちに発表していただくという、愛の経営研究会ならではの難題も提示! 

 難しい問いでありながらも、皆さん、和気あいあいかつ白熱した議論を重ね、答えがまとまってきたところで、いよいよ後半の第二部! 今回のゲストの登場です!

0028_xlarge.jpg 後半戦は、わが愛の経営研究会運営メンバーのみっちゃんこと、上村光典氏と、株式会社ベアーズ・専務取締役のゆっきーこと、高橋ゆきさんによるトークセッションです。

 ゆっきーさんは、「女性の”愛する心”を応援します」をコンセプトに家事代行サービスやハウスクリーニングを手がける ベアーズの専務取締役として、主にマーケティング、広報、人財育成を担当。まさに愛の心で以って人を育て、経営においても高い実績を残されてきた、日本を代表する女性リーダーです。

 そして、「BusinessをHappinessにする」 をミッションに、数多くの企業の組織変革を推進してきた大人気講師・みっちゃんとの贅沢なコンビで、参加者の皆さんとのインタラクティブなトークセッションが始まりました。

 と、その前に、司会者の園田ばくさんより、「せっかくのご縁ですから、グループごとに発表していただく前に、チーム名もぜひ考えましょう!」との無茶ぶりが発せられると、どっと笑いがこぼれ、会場内が一気に和みました。

0027_xlarge.jpg まずは、グループごとに出来たてホヤホヤのチーム名とディスカッションした内容を発表。
 最初のチームからは、「愛とは、相手を思いやる深い想い。自分たちが相手や周りを幸せにするために一つ一つ出来ることを探し、実行する。それが愛なのだと思います」と、お話いただきました。
 さらに、「映画を観る前に感じていた愛や優しさは、実際に映画を観てみると、その深さはぜんぜん違っていて、自分が考えているよりもはるかに深いものだった」とコメント。

 それに対し、みっちゃんからは、「柴田さんにしても、今日来られているゆっきーさんにしても社員一人一人の心に灯をつけているリーダーなんですよね。いや、社員というより、『家族』として大切にしているからこそ、皆の心に灯をともせているんだと思います。

 そこで、ゆっきーさんにお聴きしたいのですが、ゆっきーさんのチームに対する深い想いやそれによってチームがどう作られていったのかについて、ぜひ教えてください!」と投げ掛けると、ゆっきーさんは優しい笑顔でこう語り始めました。

●愛とは、見返りやこだわりを越えた、厳しいものである


0032_xlarge.jpg「私はまず、この映画を拝見したときに、柴田さんの語り口調に一切のブレを感じないことと、お話のされ方はとても優しいけれど、非常に本質を突いているなと思いました。
 私もまだまだ経営者としては15年しか経ってませんから、それこそ成長痛とともに試行錯誤しながら行っています。

 実は今から10年ぐらい前に転機とも言える出来事がありました。それは私の愛情表現において、まったくもって行動に移せていなくて、想いはあったけれどもスタッフの皆には伝わっておらず、ずいぶんと悲しいお別れをしなくてはならなくなったのです。

 自分ではやってるつもり、頑張ってるつもり、愛を持ってるつもりだけど、愛は相手に伝わらなければ、愛とは言えない。相手に伝わったか、どう伝わったのか、相手はどう感じたのかについて確認をしないといけないということを学んだのです。なので、それからは愛の定義について本当によく考え、愛情をちゃんと表現しようという想いに至りました。

 結果、私が生み出した一つの愛の定義とは、『厳しいものでなくてはならない』ということ。そして『こだわりを捨てて、本質をもった愛情でなくてはならない』ということでした。
 こだわりとは、たとえばこの人にこう言ったら傷つけちゃうんじゃないかとか、そういう想いです。でも、本当にその人のためだったら言う必要がありますよね。母親だったら言うじゃないですか、息子や娘に。なので、母親の愛情というのが私の経営哲学のベースになっています。

 柴田さんのブレない言葉、優しい言葉の奥には見返りを求めない厳しい愛があるのではないかと思い、非常に共感するとともに、15周年のベアーズがこの作品に出逢えたというのは私にとって大きな気づきであり、歓喜なのです」と語られました。

 その温かくも力強いメッセージに、参加者の皆さんは真剣な表情で耳を傾けられていました。


●個人の不安は組織から生まれる。不安を解消するのが経営者の役目


0035_xlarge.jpg さらに、みっちゃんから「柴田さんとゆっきーさんの共通項」について、こんなお話をされました。

「柴田さんは最後のシーンで社員やアルバイトさんに対して、こんなことをおっしゃっていましたね。『普段、調子のええときは、わざわざ自分のところに報告に来なくてもいい。あなたが本当にしんどくなったとき、連絡をしてきてほしい。それは恥ずかしいことなんかじゃないんだよ。人間、誰でもしんどくなったり、悲しくなったりするときもある。そのときは必ず連絡してほしい、と。
 同じような言葉を先日ゆっきーさんもおっしゃっていたので、お二人の深いところにある想いは共通してらっしゃると思ったんです。
 きっと社員の方たちにとっては、お二人が最後の心の砦であり、セーフティネットになっている。だからこそ、最後しんどいときに踏ん張れるんじゃないかと思うんです

 それに対し、ゆっきーさんは、自身の想いや社内での取り組みについてこう語られました。

「うちには、お客様のお家に行って実際に家事代行サービスを届けてくれているスタッフのことをベアーズレディと呼んでいるのですが、ちょうど入社して3カ月目ぐらいに同期の絆を深めるための同期会を開くんですね。そこに私も参加させてもらうのですが、いつも一つだけ皆にお話していることがあります。
 それは『心に不安なことがよぎったら、いつでも私の顔をポップアップさせてね!』ということです。

 実は不満と不安というのは似ているようでぜんぜん違います。不満というのは、夫婦でも、親子でも、友人同士でも、職場の上司部下にしても、本当は相手との関係を良くしたいと思うがために感じる、“前向きなサイン”です。なので、相手に素直な心で想いをぶつけることで、解消されて、以前よりもお互いの関係が深まったりするんです。
 不満はそれぞれの現場や関係性で解消するものであり、私がそこに入ることで余計にこじれるので、不満についてはあえて介入しません。

 でも、不安というは一秒たりとも持ち過ごしていいものじゃありません。なぜなら、それによって心も体も蝕んで、健康を害してしまうものだから。個人の不安は組織から生まれるものであり、組織の不安は社会へのご迷惑になる可能性もある。だから、どんな小さな不安でもそれを解消するのが、専務であり、チームベアーズの母でもある私の役目だと思うんです。
 そうそう。うちでは社員や従業員とは呼んでいなくて、チームと呼んでいます。だから、チームベアーズなんですけどね(笑)

 ただ、お互いどんなに信じ合っていても、どんなに愛をもって接していても、どうしても理解できないときもある。でもそこで、そっと寄り添って歩み続けられるかどうかが実は大事だと思うのね。
 人間だから、調子の良いときも悪いときもあります。そういう時だけ声をかけてくれるんじゃなくて、何でもない時、なんだかふっと闇に入っちゃって、言葉でも言い表せないような時に隣にいてくれる仲間。それこそが本当のセーフティネットであり、私自身そういう人でありたいと思うんです」

 ゆっきーさんのリーダーとして、人としての姿勢やチームへの関わり方について語られると、会場内から大きな拍手が沸き起こりました。


●人を愛するためには、まずは自分を愛することから始める


0046_xlarge.jpg その後も、それぞれのグループとみっちゃん&ゆっきーさんとの熱いトークが繰り広げられ、まるで人生相談さながらの充実ぶりです。

 みっちゃんの「僕は、実はスーパーネガティブ人間で、スーパーポジティブな人が苦手なんです」との意外な告白に、会場は大爆笑。さらに、ゆっきーさんもご自身の過去のつらい経験について自己開示されると、皆さんの心もググッと開いていき、様々な質問や相談事が飛び出しました。

 あるグループでは、こんな質問も……。
 「僕も、すごくネガティブで落ち込んじゃってどうしようもないときもあるんですけど、そんなときこそ何かチャレンジをしたいなと思ってるんです。ゆっきーさんもつらい経験をされたそうですが、どのようにして克服されたのか、ぜひ教えてください」

 すると、ゆっきーさんはこう答えられました。
 「つらい状況から抜け出すためには、自分を良く知ることがすごく重要、というのと、先ほども『こだわりを捨てると本質が見えてくるよ』とお伝えしましたが、やはり自分の中のこだわりを捨てることが大事なんですね。
 そのこだわりとは、たとえば、「人と比べること」などです。私自身も人と比べなくなったり、標準や普通という枠に自分を当てはめなくなってから、だいぶ楽になりました。

 そのためには自分と向き合って、自分を良く知ることなんです。私はこことここが苦手だから、気を付けようとか、人にお任せしようとか。私のこことここは人に活力を与えられる部分だから発揮していこうとか、冷静に向き合う中で見出してきました。


自分を受け入れる、認める。自分の弱さを人に言う勇気を持つ。そうやって、自分を認め、人と比べないようにすることによって、焦ることも、卑下することもなくなります。
 私はまず、自分を愛することから始まるんじゃないかなと思うんです。自分を愛することが出来ない人が、人を愛することはできないと思うから」

0049_xlarge.jpg そして、みっちゃんからも、こんなお話をしていただきました。
 「スーパーネガティブな自分からそのことについてお話させていただくと、実はまだ自分のことを愛せていないし、人のことも愛せていないんですね(笑)。愛の経営研究会と言っておきながら。そんな自分がこれまで様々なことを学び、少しは成長して、社会にプラスの貢献ができているんじゃないかと思うんですが、その原動力となる想いというのが『感謝』なんです。

 こんなにひねくれて文句ばっかり言って、スーパーネガティブな人間を天は生かさせてくれている。何かを与えられて生きている。それがありがたく、何かを恩返ししていきたいという想いがある。『感謝、報恩』ですね。これが結果的に、人に対する愛になっていくのかなぁ、と。こういう想いも、もしかしたら自分を愛する、人を愛する入口になるんじゃないかと思い、付け加えさせていただきました」

「みっちゃん、本当に素晴らしいですね。そんなみっちゃんは愛に溢れているよ!」と、大絶賛のゆっきーさん。参加者の方たちも、大いにうなずかれていました。


●どこまでやるか? 関わるか? 愛の境界線がわからない、にズバリ回答!


0070_xlarge.jpg その他にも、「リーダーだけど、時には自分も褒めて欲しいときもある。その気持ちはどのように解消したがよいか?」「経営となると数字や効率なども見て行かないといけないが、そうした効率と愛をどのように両立させているのか?」といった気になる質問も飛び出し、皆さん興味津々。

 どの質問や相談に対しても、一つ一つ真摯に、全力で向き合うゆっきーさんの姿が印象的でした。

 会の終盤では、ある参加者の方がこう心境を打ち明けられました。
「以前、お仕事で生活困難な子どものサポートをしていましたが、どこまで関わって良いか、その境界線がわからず、燃え尽き症候群になってしまったことがあります。そのことをずっと消化できずにいましたが、今日ゆっきーさんのお話を伺って、あの時の自分は、子どもたちと真剣に向き合えていたんじゃないか、それを誇りに思っていいのではないか?と今、思い直しています」

 それに対し、ゆっきーさんは、ご自身の想いをこのように話されました。
「私は、どこで境界線を引くかとか、どこの段階で達成感をもったらいいかとか、じゃないと思うんですよね。どこで境界線を引くかは、自分の心が実は知っている。自分の心がここで良かったと思ったところが最善であり、最大限の努力の賜物だと思うんです。

 自分の心がこれで良しとしない時って、きっと後悔だけが残っているはず。何かの度に『また私は自分から逃げるのかな、最後までやりきれないのかな』と思わなければならなくなる。どこまでとか考えずに全力を尽くし、心が感動で打ち震えたときに、それを達成感と言っていいんじゃないでしょうか。

 ただ私は、結構あきらめないタイプなんでね(笑)。『逃げない、ごまかさない、あきらめない』をいつも自分のテーマとして持ってます。でも、こだわりはないですよ(笑)。こだわると本質を見失っちゃうのでね!」

0071_xlarge.jpg 最後に、みっちゃんとゆっきーさんの楽しい掛け合いで、今日一日のトークを振り返りつつ、ゆっきーさんの素敵な言葉で締めていただきました。

「みっちゃんとはまだ出逢って1カ月しか経ってないんですものね。人は出逢いですべてが始まり、すべてを感じ、すべて愛に繋がっていくんだなと思うんですよね。

 もしかすると誰もが本物の愛ってなんだろうって知るためにこの世に生を受けているのかなって思うんです。私も愛について、こうやって前に立ってお話はさせてもらいましたが、今日皆さんとお話して、また色々なことを学ばせていただきました。皆さんと出逢えてご一緒できて本当にうれしいです。ありがとうございました!」

 ゆっきーさんとみっちゃんによる閉会の言葉に、大きな拍手がいつまでも鳴り止まず、今回も一人一人の胸に残るイベントになったことを物語っていました。

 そして参加者とゲスト、スタッフによる恒例の記念撮影! お互い打ち解けてきたのか、その後も楽しい余韻に包まれながら、皆さんで名刺交換や連絡先の交換をされていました。

 お待ちかねの懇親会も、もちろん大盛り上がり! またまた愛の経営仲間が続々と広がっております。

 今回も大好評だった第二回愛の経営&働き方セミナー。次回のイベントはまた決まり次第、お知らせいたします! 次も乞うご期待です!!


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(文/伯耆原良子 写真/折山 賢)


関連情報

映画「日本一幸せな従業員をつくる!」

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NPO法人ハートオブミラクル

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